Mendeley Desktop という文献管理システムが非常に便利で、使い始めました。出きることといえば
など、通常の論文執筆に必要な機能が揃っています。
既に丁寧な説明があちこちのブログなどに出ていますので、詳細はそちらを見てもらうことにして、ここでは簡単な紹介とリンクに止めておきます。
Mendeleyの目的の一つに研究者のSNSがあるのでしょう。実際にはオンラインで使うときに威力を感じます。アカウントを作っておけば、PDFの論文ファイルもサーバ上に保存できるので、家のPCと学校のPCで文献データ・ファイルを共有することが出来ます。Group機能を使えば複数ユーザで書誌情報(Private GroupならPDFの論文ファイルも)を共有できます。研究室でGroupを作っておきますので、メンバー間で共有しましょう。
なお、Linux(Ubuntu)上では日本語fontが正しく埋め込まれていないファイルについては内蔵Viewerで日本語が表示できない問題があります。おそらくMendeley内部で呼んでいるライブラリがシステムのフォント情報を扱えないからだろうと推測しています(bug情報を送って見ました。そのうち改善されるでしょう)。当面の対策として、フォントデータの埋め込まれていないPDFファイル (file.pdf)に対しては
pdftops file.pdf ; ps2pdf file.ps file_new.pdf
とやって、自分の手元でフォントを埋め込んだファイル (file_new.pdf) に変換した後、これを登録するようにします。(言わずもがなですが、フォントを埋め込めないのは技術上の問題だけでなく、配布条件など権利関係の制約も理由の一つです・・)
非公開前提の論文は出来れば登録しない方が良いでしょうが、検索対象にしておきたい場合(他のメンバーと共有したいなど)、書誌情報の欄にあるOther settings; Unpublished work の項目をチェックしておくことをお忘れなきよう。
Firefoxでオンラインの文献を検索している際、いちいちPDFのファイルをローカルに保存し、その後Mendeleyに登録するのが面倒な場合は、Zoteroが便利です。
PDFに限らず、web pageそのものなど色々な情報をクリッピングできる便利なツールです。Zoteroもクラウドにファイルを保存できるので、このZoteroサーバをMendeley側から指定すれば
Firefoxで書誌検索、登録→Mendeleyで管理
という作業が出来ます。Zoteroで論文を追加する際、論文本体のPDFを添付(スナップショット)として追加しておくと便利です。なお、Mendeleyがタイトルから書誌情報を検索してくれますので、Zoteroを論文蒐集だけに使うのなら、書誌情報のタイトル欄が正しいこと確認しておけば十分でしょう。