マイクロホンなどで周囲の音を検知し,判断,行動するロボットのテクノロジーはロボット聴覚と呼ばれる分野で研究されています. 本研究室では,人間や動物のようにマイクロホン二つだけで聴いた音信号からロボットの自律的な動作を生成することなどを目的にロボット聴覚分野の研究に取り組んでいます.
無人の飛行機やヘリコプタや移動車両などを自律的に飛行・走行させるためのシステム・制御技術の開発を行っています. これまで研究室で対象してきたUAVには凧型の主翼を持つカイトプレーン(スカイリモート社との共同)やマルチロータヘリコプタがあります. また,UGVでは屋外での自律走行などのテーマに取り組んでいます.
ロボット制御理論に基づいてロボットマニピュレータに代表される動力学システムを対象に制御手法の研究を行っています. 動作のタイミングを考慮した経路追従制御法などを提案しています.
論文,会議資料,特許等のリストは別にまとめています.クリックしてください.
ロボットと人間がコミュニケーションをとる上で聴覚情報は非常に重要で,ロボット聴覚と呼ばれる分野で熱心に研究されています.我々は,特に聴覚情報とロボットの運動の間にロボットの動特性を考慮した制御構造を導入し動きながら聴く動作についてを中心に研究しています.
ロボット頭部を音源方向に向ける機能を実現として計測した音信号をできるだけそのまま用いてロボットの駆動信号に変換し目的を達成する手法を提案し,水平方向・垂直方向の音源についてサーボ系が設計できることを示しています.
一方で,頭部の動作や環境の変化などの影響で,収音時の音響特性が変動するので,この結果音源方向の推定において定位性能の劣化につながり問題であります.本研究室ではこれに対する一つの方法として,このような変動に由来する特性変動を不確かさとして事前にモデル化し,不確かさを考慮した音源方向推定方法を考案しています.また,変動の影響を受け難い収音条件を作り出すことを期待して,生物に着想を得て,動く「耳たぶ」を活用する能動人工耳介を開発し,この耳介の動作法に不確かさの情報を考慮することも研究しています.
無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle) や 無人移動車両(Unmanned Ground Vehicle) の研究は,ロボットの分野でも実用的な課題として広く研究されています.研究室では,特に位置や速度を所望の経路に追従させること,周囲の環境を認識し与えられた目的に従って自律的な行動を生成することなどを目指した研究を行っており,センシングと動作を高精度に結びつける点に主たる興味があります.
これまでにカイトプレーンと呼ばれる凧型の主翼を持つUAV,ヘリコプター,ベクトル推進型のダクテッドファンUAVを対象にUAVの研究を行って来ました.UAVはその名のとおり無人であるため,特に小型・軽量化が可能である点に利点があると考えていますが,一方で風の外乱や積載物による重量変動などの影響が強く,飛行特性が制御系設計時から大きく変化してしまうことが想定されます.従って,制御系や自律飛行システムを構築する上では,このような不確かさに対応することが特に望まれています.
無人移動車両では,周囲の環境を適切に認識する技術について研究しています.レーザスキャナや深度カメラを用いて周辺の障害物を認識しこれらを回避する方法などの研究があります.
溶接や文字を書くこと、 物を搬送するなどの作業はロボットマニピュレータの重要な適用例です. これらの作業を行うには,手先効果器の位置, あるいはロボットの配位を 所望の経路に追従させる制御が必要があります. 我々はこれを経路追従制御と呼んでいますが,たとえば文字を書くといった作業において重要なことは, 目標経路を正確に追従することで, 動作のタイミングや速度を正確に制御することは あまり重要ではないという特徴があります. このことを考慮して、 ロボットの目標軌道を単なる時間の関数ではなくダイナミクスを持ったパラメータの関数として導出し(目標経路の動的パラメータ表現と呼ぶ), これによって与えられる目標へと追従することで経路追従を達成する制御法をいくつか提案してきました.
現在までに、以下のような適用例について考察しています.